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日本ではお茶の間でおなじみの異性装、もしくはトランスジェンダーのタレント、広く“オネエ系”と称されるさまざまな才能が活躍している。それは日本に限ったことではない。芸能に長けた異性装のパフォーマー、ドラァグクイーンは世界各国で独自の文化を築いてきた。
ブラジルの有名女優レアンドラ・レアルの監督デビュー作となる本作『ディヴァイン・ディーバ』 は、軍事独裁政権全盛の1960年代のブラジルで、固定的な道徳観念に勇敢に立ち向かい、人権と個人の自由を求める闘いの歴史上の決定的な瞬間を作った、伝説的な第一世代のドラァグクイーンたちのなかでも第一世代とよばれる、いわばドラァグクイーンカルチャー黎明期を支えた人々を追ったドキュメンタリーだ。
彼女たちの拠点となったヒバル・シアターは、レアル監督の祖父がリオ・デ・ジャネイロに設立した劇場。創立70周年を記念し、この劇場から巣立ったレジェンド達を集めて「ディヴァイン・ディーバ・スペクタクル」が開催された。本作では、2014年に行われた彼女達のデビュー50周年祝賀イベントのプレミアに向かう様子が映し出される。長い間舞台の仕事からは遠ざかっていた高齢の彼女達に輝かしい60年代のシーンを振り返ってもらう構成だ。彼女達が語る波乱万丈でドラマチックな人生に貴重な歴史映像や写真が織り込まれ、ブラジルのサブカルチャーを紐解く史料的な価値をも見出すことができる。

  • 若い頃、とてもかわいらしかったため女優のブリジット・バルドーにちなんで、この名前をつけられた。ブリヂッチは、1964年ブラジルの最初の異性装ショー”Les Girls”(レ・ガールズ)という有名なショーグループの初めての女装家としてキャストされた。彼女はダークなユーモアセンスを持ち、自惚れる事なく女装した自分自身を笑える、とても教養のある女性である。2018年6月6日にリオ・デ・ジャネイロで亡くなる。
  • 1962年に、ブラジルで最初のゲイのウエディングパーティーで花嫁の姿をして中心にいたため、リオ・デ・ジャネイロの社交界のスキャンダルとなった。とてもノーブルで文化的で内気な性格である。映画「ディヴァイン・ディーバ」は自分のアーティスト世界への決別だ」と話していたが、2015年5月26日にリオ・デ・ジャネイロで亡くなる。本作は彼女にささげられている。
  • 1980年にブラジルを離れ、海外で12年間もパフォーマンスに身を捧げ続ける。彼女のショーに客として来ていた男性オタヴィオと結婚し、結婚生活は46年に及んでいる。2000年代にTVシリーズに俳優として出演。LGBTに関する活動に熱心である。
  • 1970年代、カミレが10代の頃、リオ・デ・ジャネイロの社交界のヘアドレッサーとしてとても有名だった。有名なマルレーネという歌手の専属美容師となり、それがきっかけで異性装に目覚めてステージに立つようになった。多方面に才能があり天然なユニークキャラで皆に愛されている。パートナーの前でノーメークでも自尊心が高くとてもエレガントである。
  • 彼女が若い頃、父親に軍へ入隊することを強いられたためにリオ・デ・ジャネイロに行ったが、次に家族が会った時にはすでに成功していた女性になっていた。控えめな性格で、一人でハリウッドスターの伝記を読むのを好む。野心家ではなく、だんだん歳をとって行く過程を愉しんでいる。
  • 1943年5月25日リオ・デ・ジャネイロ生まれ。1960年代終盤、ヨーロッパで当時最も有名な女装パフォーマンス劇場で活動。90年代には、メロドラマやTVショーに出演。女優・歌手として成功をおさめた。マリリン・モンローを愛し、自身の手と髪が自慢。2017年9月4日にリオ・デ・ジャネイロで亡くなる。
  • 歌手として国際的に活躍したキャリアを持つ。60年代にはアルバムを発売。70年代は俳優として3本の映画に出演。最初にヨーロッパへ渡ったグループの一人で、整形手術を施した第一人者で、それにより独裁政権下で投獄されたと噂されている。放浪癖があり、年中旅をしているため、家も持たず、彼女の性同一性を受け入れなかった家族とのつながりもない。
  • 1937年1月13日リオ・グランデ・ド・スル生まれ。名づけ親に育てられた過去を持つ。50年代は女優として3本の映画に出演。”Les Girls”のバックステージにいたが、努力のおかげでショーに出演できるようになった。いつでも愛らしく、体型維持に熱心で1976年、リオのカーニバルの最初のQueen of Batteryに選ばれたこともある。成功したスタイリストやヘアメイクたちと良い関係を続けており、彼らに経済的に助けられている。
1982年9月8日、ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ出身。国際的に活躍し、数多くの映画賞を受賞しているブラジル人女優。現在までに、25本の映画、12本のTVドラマ、6本の演劇に出演。13歳の頃に、ヴァウテル・サレス・ジュニオル監督の「The Oyster and the Wind」(97/未)で女優としてのキャリアをスタート、同作でフランス・ビアリッツ映画祭主演女優賞を受賞。以後主な受賞歴として、グラマド映画祭主演女優賞を2度、ブラジルアカデミー賞を3度受賞などがある。本作『ディヴァイン・ディーバ』が監督デビュー作品となる。
彼女たちの人生が自由と勇気と誇りを象徴する芸術。
時を超えて今生きづらさを感じる全ての人の心の支えになる作品でしょう。
少なくとも私は差別を感じるこの世の中でも誇りを持って生きていく勇気を貰った。
犬山紙子
エッセイスト
いつの時代も国家というものが最も恐れることは、「性別」の横断なのだ。「性別」という個人の幻想の崩壊は、社会的集団の幻想の崩壊へと、いとも簡単につながるからだ。この作品は弱い国家がもつ普遍的なホモフォビアを炙り出す。
ヴィヴィアン佐藤
ドラァグクイーン/美術家
ブラジル軍事政権下を生きてきた、私と同世代の彼女達の姿に、
巴里に飛び、「カルーセル・ド・パリ」で出逢った沢山の友人達、
世界中から手術をするために、モロッコの病院に来ていた仲間達、
あの頃の記憶が走馬灯のように駆け巡りました。
カルーセル麻紀
女優
ディーヴァたちの老いが、憐憫として扱われていたらどうしようと思ったけれど、そんなことは全く無く、全編を通じ、質の高いグロテスクとキャンピズムが支配していた。後世に伝えたい、クィアで正解な作品である。
シモーヌ深雪/SIMONE FUKAYUKI
シャンソン歌手/ドラァグクイーン
熱き国のゲイ人の芸談と人生談。にじみ出る痛みとプライドに少しだけ背中を押された。
橋口亮輔
映画監督
地球の裏側ブラジルだってオトコオンナの哀愁は同じ。
女装ババアの底力にあやかって生き抜く強さをもらいましょ!
ブルボンヌ
女装パフォーマー
少女の頃、トランスヴェスタイトに憧れていた。なぜ性を割り切らなければならないのか、その意味が今もわからない。軍事政権下の母国で、差別や弾圧をかいくぐり、ジェンダーの極北を丸腰で縦走するディーヴァたちの強さと痛みが胸に迫る。70代にして、含羞ある美しさの彼女たち。「年を重ねるんじゃなくて、若さを積み重ねていまがあるのよ」自分らしく生きようとする意志の前には、年齢など取るに足りないものなのだ。
光野桃
エッセイスト
時代が違ったらもっと生きやすかっただろう、ブラジルのドラァグクィーン・レジェンド達。生ける歴史そのものともいうべき彼女らの裏話と、今の彼女らが置かれた状況の落差に愕然。華やかなショーガールの光と影を映し出す傑作です。
よしひろまさみち
映画ライター
順不同/敬称略



生き様を感じさせられる強さに圧巻!過去にひたらず、いつもでも現役な姿には勇気づけられる。
40代男性
自分を愛するということを教えてもらった。
50代女性
とても感動的。みんなに観てもらいたい。
40代女性
心を揺さぶられ、生きる力をもらった。
20代男性
観るものの感動をよぶ素晴らしいドキュメンタリー。
60代女性
知らない世界、知ろうともしなかった世界にふれて良かった。
60代女性
年老いたディーバたちが最後の輝きを放った。ステージももちろんだがその裏側の人間らしい素顔に心打たれた。
60代男性
(@8/22一般試写会アンケートより)



地域 都道府県 劇場名 公開日 前売券
北海道・東北 北海道 シアターキノ 上映終了
  宮城 チネ・ラヴィータ 上映終了  
関東 東京 ヒューマントラストシネマ渋谷 上映終了
  東京 シネマート新宿 上映終了
  神奈川 シネマ・ジャック&ベティ 11月24日
  栃木 宇都宮ヒカリ座 1月19日  
中部・北陸・甲信越 愛知 名演小劇場 上映終了
  富山 ほとり座 上映終了  
関西 大阪 シネ・リーブル梅田 上映終了
  兵庫 シネ・リーブル神戸 上映終了
  京都 京都シネマ 公開中  
九州・沖縄 大分 別府ブルーバード劇場 上映終了  
  大分 シネマ5 上映終了
  沖縄 シネマパレット 上映終了/td>